『好きなマンガ』

●YAIBA:青山剛昌:小学館●
このマンガは作者が「名探偵コナン」を描く前に連載していた作品だ。内容は当時のDRAGONBALLに近いものもあるが、現実味を帯びていて、登場人物が限られている分、人生背景がクッキリ描かれているのでわかりやすくて楽しめる作品だ。一人のライバルを倒す為の旅を描いただけの内容だが、主人公のYAIBAに降りかかるいくつもの出来事が非常に充実していて、且つ心地よい単純さが共感を得る。自分としては数年前から大ヒットしている「名探偵コナン」よりもYAIBAの方が全然おもしろいっ♪
●ろくでなしBLUES:森田まさのり:集英社●
これぞ、必殺現代風不良青春STORY!不良と言っても現代風にアレンジされていて、非常に親しみやすい。話しの展開も実にスムーズで飽きがこないのが最大の特徴だろうか。尚、登場人物も実に個性豊かで、「不良」と言うくくりの中で様々な背景と個性を持ち、この時代ならではの男の友情がストーリーの各方面に描かれている。舞台が高校と言う事もあり、恋愛に焦点がずれがちだが、ずれた時の修正はさすがプロ。読者の目を裏切らない。主要で登場してくる人物は20人位いるだろうが、どの人物も不良過ぎず、アホ過ぎず、男らし過ぎず等身大の高校生を実に細かく描かれている。基本的にケンカストーリーにも関わらず、いくつもの場面で涙を誘うのはあっぱれだ。
●ROOKIES:森田まさのり:集英社●
森田まさのりが週刊少年ジャンプ2作目として連載したマンガ。舞台は高校生活だが、題材が野球部になっている点が注視すべきだろう。しかも主人公は野球部の顧問の高校教師。前作と同じ年代に着目しながら、全く違う視点で感動を呼ぶ素晴らしい作品だ。作品自体のクオリティとしては「ろくでなし~」の方が数段上だが、題材を野球と言うテーマに絞っている為、感動を引き起こしやすいのが魅力の一つだ。この作品の連載が始まった頃には、週刊少年ジャンプの読者層も変わっており、現代の小中高生には現実味が実感できづらかった事を除けば、高い質感を持っていた事は間違いない。また、不良が甲子園を目指すと言う設定もうまく描写しており、親近感を持たせている。昨今では学校教育問題が取り立たされている中、この作品も一つの教育方針を強くアピールしていると言えるだろう。
●SLUMDUNK:井上雄彦:集英社●
この作品は言わずと知れた最強の青春スポーツマンガだ。当時野球やサッカーに人気が集中している中、作者のキャリアもありバスケットを題材にした高校生の生活が描かれている。当時の高校生マンガと言えば先に紹介した「森田まさのり」が重鎮だったが、この井上雄彦は全く角度の違う、シャープでスマートなドロドロ感のない高校生を描いている。しかも、この作品には主人公の成功描写よりも、失敗や苦悩の描写が多く取り上げられており、前向きさを感じさせると共に一瞬たりとも目を離しづらくなっている。当時浸透性の極めて低いバスケと言うスポーツのルールからテクニック、作戦から戦術まで細かく描かれているにも関わらず、嫌味がない。それに加えて登場人物のキャラがハッキリしていて、どんなストーリー展開になっても内容の把握が困難でないのもヒットした要因だろう。
●GTO:藤沢とおる:講談社●
これはドラマ化によっても有名になった高校教師の物語だ。作者が手掛けた前作の主人公が高校卒業後、中学校の教師になると言う設定。登場する生徒が抱える問題等はありきたりな内容が見られるが、主人公の教師による解決手段が本作品の醍醐味だ。GTOファンとしてはドラマ化された事も、反町が配役された事も不甲斐なく思うが、それはそれとして受け止めれば、ヤンキーマンガの巨匠が描いた作品としては最高の出来栄えだろう。前作の「湘南純愛組」に対して理解できなかった読者も本作品でファンになった人は少なくないだろう。
●ARMS:皆川亮二:小学館●
●ブラックジャックによろしく:佐藤秀峰:小学館●
●バジリスク:山田風太郎:講談社●
●AMON:永井豪:講談社●
●バガボンド:井上雄彦:講談社●
●多重人格探偵サイコ:田島昭宇×大塚英志:角川書店●
●ホーリーランド:森恒二:白泉社●
●BLEACH:久保帯人:集英社●
●ONEPEACE:尾田栄一郎:集英社●


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